空間―機能から様相へ (岩波現代文庫) |
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著者: 原 広司 定価: ¥ 1,260 | 西欧哲学 vs 東洋思想 ![]() ![]() ![]() ![]() 著者によると、『建築に何が可能か』(1967年)が〈関係〉の論であるのに対して、本書は〈様相〉の論であるとし、21世紀は「様相へ向かう」と言い切る。 本書は、「均質空間論」(1975年)、「〈部分と全体の論理〉についてのプリコラージュ」(1980年)、「境界論」(1981年)、「機能から様相へ」(1986年)、「〈非ず非ず〉と日本の空間的伝統」(1986年)の5つの小論から構成される。 「均質空間論」において、「近代建築が行ったことの総体は、ミースが座標を描き、コルビュジェがその座標のなかにさまざまな関数のグラフを描いたという図式によって説明される」と要約し、近代性については「人間を記述するにあたって、ものの全体性を記述することなく共通性を抽出する自然科学の記述法にとどまっている」と批判的に捉える。そして、そうした近代の均質空間から何とか抜け出したいと願う。 「〈部分と全体の論理〉についてのプリコラージュ」では、「全体があってはじめて部分も記述できるという古典的な構え」を否定的に捉え、離散空間を提唱する。 「離散空間とは、それぞれの点が意味ある部分集合であることを含めて、いかなる部分集合も意味あるとされるような空間である」 「境界論」では、以下の書き出しで始まり、境界がはたす交換と媒介の役割を論じる。 「はじめに、閉じた空間があった−と私は発想する。この閉じた空間に孔をうがつこと、それがすなわち生であり、即ち建築することである。」 最も単純な建築を、屋根(ルーフ)/周壁(エンクロージャー)/床(フロア)という最も単純な要素に分解し、それを境界と解してさらに詳細に説明する。その内容を要約すると以下の通り。 エンクロージャーとは「空間に容器性を与え、空間を個体化するための手段」であるとし、フロアの空間性は「その面上で出来事が生起することにある」と述べ、「生活の〈場〉を形成する母胎」であり、さらには「境界があいまいな事象を同時に発生させ、かつ、そこに構造的把握を可能にするような空間性をもっている」と指摘する。最後にルーフには「空間を象徴するはたらき」があり、「空間の容器としての性格と場としての性格とを同時にとらえようとするための概念的な装置である」と述べる。 そして、これら境界にまつわる空間的概念は、実在する空間を構成する三つのプロトタイプ(部屋/庭/あずまや)に対応しているとまとめる。 最後に、境界面が誘起する空間効果のもっとも面白い現象として、「空間の内と外との〈反転〉」を指摘する点は興味深い。 「住居に入れば、ふつう家の中に入ったと感じる。それを外に出たと感じさせるように演出する。この反転した感覚が、さまざまな生活上の快適さのうえから、現代の住居にとって必要不可欠な条件である。」 本書のタイトルにもなっている「機能から様相へ」においては、近代建築の「機能」に対する概念として、現代建築の「様相」を指摘しつつ、両者を対比的に検討する。 近代建築:機能−身体−機械 現代建築:様相−意識−エレクトロニクス装置 様相(modality):事物の状態や空間の状態の見えがかり、外見、あらわれ、表情、記号、雰囲気、たたずまいなどと表記される現象。 最終章の「〈非ず非ず〉と日本の空間的伝統」では、仏教の「空の思想」に言及しつつ、あらゆる文化の底流に見出せる多義性を保持する論理を〈非ず非ず〉の論理と考える。 「機能論が立ち入ることができない全体的な雰囲気の世界」=「はたらきと関係ではなく、見えがかりであって、いわば様相の世界」の重要性を説き、その実践を日本の空間的伝統に見る。以下に様々な鍵語を用いつつ、日本の建築空間の特性を表現している箇所を抜粋する。 〈境界がさだかでない〉という現象は、日本の空間、より範囲を狭くすれば日本の建築空間の特性である。 〈場としての空間〉〈あると同時にないところの境界によって生成される空間〉 「間」は切断の技術ではなく、異質なもの同質なものを問わず、融合や一体化の、境界をあってなきものにする様相論的計測技術である。 近代の合理的思考に基づく「機能主義」を乗り越えるため、仏教の思想に基づく論理を採用する辺りは、黒川紀章氏の「共生の思想」にも共通する、西欧哲学に対抗する唯一の手段である?東洋思想の存在感を感じることができる。 |
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空間の詩学 (ちくま学芸文庫) |
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著者: ガストン バシュラール 定価: ¥ 1,680 | 物質的想像力とは? ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 大学の卒論で何を書こうか悩んで、ふと「お化け屋敷」が頭に浮かんだ。どうして人は皆古い家を見て「お化け屋敷」と思うのか、調べてみたかった。最初の卒論のテーマ発表の時、「お化け屋敷」と聞いてみんな笑った。でも、書きあがった卒論は結局、この書物に既に書かれていた物質的想像力のことだった。書いた後にこの本の存在を知り、もうここまで書いている人がいたではないか、と悔しかった。私が書きたかったこと、書ききれなかったことが全部、書かれている。<br>物質的想像力というと難しそうだが、「廃屋や古い屋敷を見ると、殆どの人がそこに何か霊的なものが存在する、つまり『お化け屋敷』というイメージを持つ」というような、人の物に対する想像力のことである。逆に言えば、物が人にどんな想像をさせるか。人の思いが物に宿るような気がするのも、同じ。誰かが大事にしていたものは、只のものではなく、その人が大事にしていたということで捨てられなかったり。<br>ゆったりとした気持ちで、落ち着いて、じっくり読むと、とても面白い本である。おまけに文庫本が出ているなんて。もっと手軽に読めるだろう。 |
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空間の経験―身体から都市へ (ちくま学芸文庫) |
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著者: イーフー トゥアン 定価: 価格:→¥ 990 | 人文系学問の意義にまで立ち返る ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() この本は、現象学的地理学あるいは人間主義地理学などと呼ばれる、ある画期的な地理学の書物である以前に、極めて模範的な人文科学の書だということができるだろうと思う。 そしておそらくこのことは、著者自身によって強く意識されているであろうことは、疑いのないことのように思われる。以下、それを裏付けるために、序論から少し引用してみよう。 「われわれ人間は、精神、思考、感情の状態を知ることができるという特権をもっている。われわれは、人間に関する様ざまな事実を内側から見ることができるのであり、また、われわれが内側から見ることができるのは、人間に関する諸事実だけなのである」 以上の箇所は、自然科学的な学問の手法との対比において述べられているということを、申し添えておきたい。 もう一点、重要な特徴を挙げるとするならば、やはりこの本が膨大な文献の上に成り立っている点を強調しておかなくてはならないだろう。トゥアンは、心理学、文化人類学を中心として、哲学や社会科学系の人文科学全般から引用するのみならず、小説、詩、エッセイなどの描写を幅広く分析している。前者の学問的書物の引用においては、概ね理論の基礎付けがなされ、さらに文学的作品群の分析においては、経験という概念によって、空間や場所と人間の関係を検討する手法の実演をしてみせる。 おそらくトゥアンは、地理学の分野のみならず、この書物が経験という概念とともに、人文諸科学全体にわたって強い影響を及ぼすということを、自ら予測していたに違いない。それはこの本の最初と最後で繰り返して、自然科学と人文科学の差異、人文科学の存在意義を強調している点から伺うことができるのである。 空間と場所 ![]() ![]() ![]() 人間主義的地理学の文献。空間性、場所性をそれぞれ自由性、安全性へと置き換え、「場所の獲得は親密な時間と経験によってなされる」などの具体例を挙げることによって、「空間」がどのようにして「場所」となるのかを論じている名著である。 |
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公共空間としてのコンビニ 進化するシステム24時間365日 (朝日選書) |
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著者: 鷲巣 力 定価: ¥ 1,365 | コンビニさま、お世話になってます ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 日本の社会にこれだけ影響を与えてきたコンビニについては、これまでもマスコミが断片的に話題にしてきたが、ここまで緻密に膨大なデータを整理し、さまざまな角度から論じた本はなかったと思う。こういう正しい書物を読むと、ネットではかなわない「本」というメディアのすごさを思い知らされる。情報が著者の頭脳を通して素晴らしく整理されるからである。コンビニが公共空間になるという著者の示唆は興味深い。進化し続けた結果、都市という身体の一部となってしまったコンビニが、地方の寒村に必ず一軒はある「何でも屋」に共通する役割を担い始めているというのは皮肉な結論だが。 一気に読みました ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 今さらコンビニ研究?と思いましたが読み進めると面白くて一気に読んでしまいました。 身近にありすぎて、当たり前の存在のコンビニ。その裏にどういうしかけがしてあるのか、きちんと考えたことはなかったのですが、なるほど〜と感心・納得することがたくさん書いてありました。 24時間コンビニを観察したところがリアルで面白かったです。実録!コンビニ24時間みたいな感じで。 ただ、便利なコンビニの普及が、人間をわがままにしてる、というのに実感がわかないのは、私がばっちりコンビニ世代だからなんでしょうか、、、? コンビニってあなどれない! ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() コンビニを毎日のように使っているが、この本に書かれているようなことは考えたことはなかった。そうだったのか、という思いが強くした。 私はコンビニに行くと、いつも買うつもりでもなかったものを買ってきてしまう。私ってコンビニ好きなんだなあと思っていたが、買わせるような仕掛けがあるなんて知らなかった。ビックリというかショックというか、違う世界を見せられた気がする。 そう思って読み進めると、コンビニのすごさがだんだん分かってくる。なんだか人の心の奥までコンビニにのぞきこまれているような感じがしてくる。 これからコンビニに行くときには気をつけよう。でも、コンビニってなくならないから、最後のほうに書いてあるように、どうしたら私たちに都合がよいコンビニになるかって考える必要もありそう。 そんなことも考えたおバカな私でした。有り難うっていいたい。 |
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粘膜接触空間 (富士美コミックス) |
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著者: わらしべ 定価: ¥ 920 | |
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閉された言語空間―占領軍の検閲と戦後日本 (文春文庫) |
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著者: 江藤 淳 定価: 価格:→¥ 400 | 「ジャーナリスト」は二度死ぬ ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() この本は、アメリカがいかに「検閲」を行い、戦争に「勝利」し、日本を「占領」したかを描いた本です。 「軍国主義」の日本より、「自由の国」アメリカの「検閲」の方が、はるかに「厳格」ということが分かり、興味深いと思います。 それに加えて、「メディア」の問題も明らかになります。 「新聞」や「雑誌」は紙面では、「知る権利」「反権力」を売り物にしますが、実際は「自己保身」のために占領軍に「迎合」したことが明らかにされます。 そうであるかぎり、これからも「メディア」は「検閲」で出来た「言語空間」を守ろうとすると思います。 なぜなら、この「言語空間」が崩れると「メディア」の「罪(戦前、軍部に「迎合」した罪と占領軍に「迎合」した罪の「二重の罪」)」が暴かれるからです。 残念ながら、これが「敗戦」した国、日本の現実なのだと思います。 GHQによる戦後日本の戦争贖罪植付け教育とマスコミの自己検閲 ![]() ![]() ![]() ![]() 所謂戦後教育を受けた方に知ってほしい内容が詰まっています。 本書は、眼に見えない形で行われた戦後日本の思想教育を記した名書 です。GHQは戦後、日本人に戦争贖罪意識を植付けるために検閲を周 到に準備し実行しました。自虐史観の日本国憲法に始まり、学校教科書 からはアメリカを悪くいう文言が消え、NHKドラマには必ず暗黒の戦時 中の場面が現わるなど。優等生のマスコミは検閲をクリアすべく自己検 閲を始め、日本の独立が確保された後でもその検閲の習慣が残り、あま つさえ増殖していったのだと。現在日本の精神的荒廃に繋がったのだと 分析します。保守論客江藤氏の早過ぎた死が今更ながら悔やまれます。 歴史は、勝者によって書き換えられる。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 戦後GHQによって実施された民間検閲の実態を、アメリカでの資料調査に寄って明らかにしています。 僕は、 この本を読むまで、検閲はすでに過去のことと思ってましたが、そうではなく現在もその影響下にあることが明ら かです。 本書は、2部構成で、検閲の準備段階と如何に実施したのかに分けられてます。 戦争の初期段階から占領下で の検閲が準備されていたこと。 過去の大戦を通じてプロパガンダと検閲の技術を向上させておりそれが現在にも 到っていること、占領下で、民間情報教育局(CI&E)の所謂「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム」と 民間検閲支隊(CCD)の検閲が一体となって日本の歴史・文化への信頼を崩壊させようと執拗に実施されて、検閲終了後 も自壊し続ける様に仕組まれていた。 「太平洋戦争」と言う言葉も戦後GHQが作りだした言葉とは知りませんで した。 反日マスコミの芽もこの頃に作られたことが明らかです。 日本人必読の本です。 |
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ハートの聖なる空間へ |
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著者: ドランヴァロ メルキゼデク 定価: 価格:→¥ 1,999 | ハートの中へ入っていくための手引き書 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() こりゃ、スゴイ! これは、ハートの中に入っていくためのやり方を取り戻す本です。そしたらどのようなことが起きるのか? それは各人がそれぞれ異なった形で体験していくもののようだ。まずはマインドがずっと隠し通してきたハートのパワーに気づくことからスタート。 ・ハートの中の聖なる空間、ハートの波動、そしてそこに入っていく体験談 ・融合呼吸(ユニティ・ブレス)の瞑想 ・スピリットが、マインドからも頭からも抜け出て、体内を移動するエクササイズ ・ハートの聖なる空間に入る二つの道 ・トートの教え、ハートによる創造、マインドによる創造 少しハートのことが分かってきた気がする。2007年に読んだ本の中で最高傑作!! 心臓にある脳 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 「ハートの聖なる空間」は「今ここで、あらゆることが可能となる、時間のない意識の次元」である。 ヒンズー教やユダヤ教の聖典をはじめとし、世界中の古い文献や伝承で語られているそうである。現代ではスタンフォード大学の関連機関ハートマス研究所でも、これに関する興味深い事実が発見されている。 胎児の心臓が脳の形成前に鼓動を始める事実は、医師たちの間で不思議がられてきたが、ハートマスの科学者たちは、わずか4万個ほどの極小の脳細胞群ながら「心臓自身が脳を備えている」という発見をしている。さらに人間の心臓は、臓器の中でも最強最大のエネルギーフィールドを形成しており、電磁場は直径2.5〜3mのトーラス体とよばれるドーナツ形状をなしている。さらにこの中にもうひとつ小さいトーラス体があり、この中に小規模ながら極めてユニークな空間があり、独自の機能が備わっているという。 心臓外科医たちの研究で『心臓の中にはいかなる理由があっても決して触ってはいけない箇所がある。触ると患者は一瞬にして絶命し、どんな処置をしても蘇生しない』ということが知られている。ドランヴァロンは、「心臓の脳」「触れると即死する部位」について、どうやら『聖なる秘密の小部屋』ではないかと推測している。「ハートの聖なる空間」でのスピリチュアルでサイキックな経験にも興奮したが、心臓にある脳についての箇所は大変説得力のあるところだった。マインドとハートを考えるに必読。 |
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ワンダーJAPAN 6 (2008 WINTER)―日本の〈異空間〉探検マガジン (6) (三才ムック VOL. 181) |
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著者: なし 定価: 価格:→¥ 950 | 定番化? ![]() ![]() ![]() さて廃墟や変わった寺などのディープスポットを沢山取り上げたこの本もついに6号を迎えた。 今回は関東全体のスポットを取り上げるつもりが、東京だけで終わってしまった。それだけ東京が謎の多い都市という事が言えるのかもしれない。 この6号では慣れた為か、これまでの5冊とあまり代わり映えのしない出来である。構成も同じだ。まあ、その方が見る側も安心出来るから下手に変えるよりもこの方が良いのかもしれない。 …という事は、この本が定番化してきた証拠なのだろうか?(愚生もそうであるが)結構こういったスポットなどのマニアは多い。そのマニア達も望んでいた一冊なので、ここまで来たらずっと可能な限り、続けて欲しいものだ。 |
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音楽空間の社会学―文化における「ユーザー」とは何か |
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著者: 粟谷 佳司 定価: ¥ 2,100 | |
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美術空間散歩 (Eブックス―アート) |
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著者: 青野 尚子; シヲバラ タク 定価: 価格:→¥ 750 | |
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