桃 (中公文庫) |
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著者: 久世 光彦 定価: 価格:→¥ 135 | 桃の薫りが・・・ ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 果汁をじゅるじゅるしたたらせる程に濃密に熟れた桃の 薫りが、いずれの短編からも読んでて漂って来る。 この作品を読んで、「桃」という果物、「桃」という漢字自体に 色気を感じてしまうようになった。 |
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一九三四年冬―乱歩 (新潮文庫) |
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著者: 久世 光彦 定価: 価格:→¥ 1 | この独特の雰囲気がいい ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 久世さんの作品の中では一番好きです。 どれも独特の雰囲気がありますが、中でもこれはイイです。 懐古趣味的で、乱歩の世界の濃密なエロティシズムと差し色のようなグロテスク。 美青年に気を引かれる中年男、という部分は少し「ベニスに死す」を彷彿とさせ、 またあるときは美女に目移りし、ホテルの隣の部屋に怪奇的妄想を抱いたりする、 スランプで情緒不安定になっている乱歩の、外人向けホテルに逃避中の数日間(?)を描いています。 また、そんな生活から生み出される妄想を昇華したような小説が、 作中作で全部読めるんですが、これは乱歩っぽいといえば乱歩っぽいんですが、 何かもっとこう・・・熟れた桃の中にどっぷり入ってめくるめく陶酔に酔っ払ったような感じです。 アクがあってくせになるタイプの本です。私はめったに読み返しはしないのですが、 これはときどき読み返してしまいます。雰囲気にひたりたい時に。 乱歩への深い愛情の賜物 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 1934年、乱歩は新聞に連載していた小説「悪霊」を突然自分の都合で打ち切るという醜態を世間に晒し、数ヶ月間姿を隠していた。打ち切りの理由は「構想の未熟」であったと言う(乱歩の構想は「アクロイド」だったらしい)。本作はその空白の期間を作者があり余る想像力で補い、乱歩のそして時代の様子を描いたもの。乱歩に対する作者の愛情がヒシヒシと伝わる。 乱歩は友人に紹介されたホテルに泊まり新作を書こうとする。ところが、このホテルが怪しいのだ。ホテルの雰囲気自身が怪しいし、美青年のボーイ、謎の麗人、その他の怪しい宿泊客等、いかにも乱歩好みの状況だ。この状況に押されるように、乱歩は新作(勿論作者の作中作)を書き始める。その名は「梔子姫」。 物語は、乱歩が数々の謎に満ちた出来事に刺激を受けながら、この「梔子姫」を書き上げるまでを描く。この作中作は素晴らしい出来で、エロティシズムに溢れた怪異譚の傑作。乱歩自身の作品に優るとも劣らない幻想的作品だ。そして、最後に仕掛けが用意してある全体の構想も見事の一言に尽きる。 戦前の東京の様子・雰囲気も見事に描かれ、作者の研究ぶりが窺がえる。乱歩への愛情が産んだ乱歩ファンへの最高のプレゼントであり、構成も確かな耽美小説の傑作。 中年男の官能に静かな火をともす ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 乱歩についての作家論的な,それこそトリビアルなまでの取材がまずこの本を面白くしています.乱歩のいるホテルがまさにそこに足を踏み入れたように,そこの空気に包み込まれるように描かれています.それ以上に面白いのは,40歳の乱歩という中年男のいやらしさ,ねちっこさ,そして夢見がちな少年らしさという生理が,まるで目の前の禿頭をなで回すようにありありと実在感をもって描かれていることです.作中作「梔子姫くちなしひめ」はこの生理が生み出した宝石です.TVのお仕事についての高名が歴史に埋もれても,この本は語られ続けるでしょう. |
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触れもせで―向田邦子との二十年 (講談社文庫) |
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著者: 久世 光彦 定価: 価格:→¥ 100 | 触れもせで ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 「おしゃれ泥棒」の中で、向田邦子は、他人の幸せだけは奪えなかったと書かれている。しかし、彼女の感受性なら、自分と他人の幸せの狭間で、深く悩んだはずである。だから、「身代わり観音の中」で「・・死にたいと思いつめた覚えもなく、人を呪う不幸も味わわず・・」と彼女が書ていると言われても私は信じない。きっと、神様に「そんなに辛いならこっちにおいで」と招いてもらって、初めてその悩みから解放されたのであろう。この本は、向田邦子の「表現」をそのまま紹介しながらも、彼女の「真実」を確実に、ある意味では容赦なく、しかし久世氏一流の暖かさをもって、読者に提供している。彼女の「真実=本心」に接して胸が詰まったところが、私には20箇所もあった。五つ星の所以である。 清々しい読後感。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 気弱で可愛くてちょっと不良の弟と、自分の哀しみはしっかり胸に畳んで颯爽と生きる姉。<br>久世さんと向田さんの関係がそんなふうに見えました。<br>時間には正確な向田さんが、久世さんとの約束のときだけ平気で遅刻するエピソードもそれだけ気を許してたんだなあと思ったし、向田さんの快活な表情の裏に隠された孤独の影を見つめる久世さんの暖かい眼差しにも感動しました。<br>二人の間には恋愛感情のかけらもなかった。と書いてありましたが、そういったものを超えた、深いところで通じ合ってる素晴らしい関係があったのだろうと思います。<br>向田さんとの思い出も、二人が少年少女時代を過ごした昭和十年代の思い出もどちらも清々しくて暖かい気持ちにさせてくれる、素敵なエッセイ集です。 |
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番線―本にまつわるエトセトラ (UNPOCO ESSAY COMICS) |
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著者: 久世 番子 定価: 価格:→¥ 1 | 番線のススメ★ ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 本・本・本!!! ひたすら本への愛が伝わってくる久世番子さん作品 前作「暴本」とはまた違った角度からより広い本の裏側が紹介されています☆ 貸し借りや本棚との攻防にひたすらうなずき アオリ・装帳・写植・本のお医者さん・国会図書館・校正の奥深さに感嘆 国会図書館とかすごく行ってみたくなっちゃいました(笑)アノ本を探しに!!! 期待を裏切らない面白さ〜!! たくさんの人が関わってできた一冊一冊の本を大事にしていきたいですね やっぱり本が好き ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 久世さんの著作には「暴れん坊本屋さん」という一連の シリーズがあるのですが、その中に登場するハチさんが こちらにも出てきます。(個人的にこの方の豪快な本への 愛が好きです) いわば暴れん坊本屋さんの延長のような話ですね。 ただ別に続きものではないので、これ単体でも読めます。 このマンガから伝わってくるのはひたすら、本への限りない愛。 本が好きという話だけではなく、装丁や整理方法その他、写植や校正、 国会図書館エピソードなど「本にまつわる雑学」の宝庫と 言いましょうか、ためになる内容ばかりでした。 国会図書館には自分の本も収録されてるのかなぁ。 やっぱり本は面白い。 この本を読むと財布を持って書店へ買い物に行きたくなるから 困ってしまいます。 ちなみに自分の家の本棚は…庭に倉庫を建てました…。 |
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飲食男女(おんじきなんにょ)―おいしい女たち (文春文庫) |
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著者: 久世 光彦 定価: 価格:→¥ 1 | 生ぬるい食べ物 ![]() ![]() ![]() ![]() 人は生きる為に食べるのか、食べるために生きるのか。性欲か食欲かを選ぶのは究極の二者択一であるのは、両者は切っても切れない納豆の糸でつながれたみたいな仲だからだろう。 食べ物を題材にした小説は多々あるが、この本の中のとろろ芋アレルギーを楽しむムズ痒いマゾ女がとろろ好きとしては新鮮だった。実験の協力者がいても試してみるのは痒そうなので想像の領域にとどめておく方がいいと思う。 腐りかけた桃やイチゴジャムの女性の体に直結するビジュアルを持つ食品、それから湯豆腐やのびたそば、おかゆなど生ぬるくて柔らかいものは女体のようにつかみどころがなくてあぶなっかしいのがエロイ。 男の究極の妄想のような物語でありながらも、プレイボーイであっただろう作者の現実の体験と重なるようなリアリティが細部の描写に見られるのが秀逸。 |
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マイ・ラスト・ソング―あなたは最後に何を聴きたいか |
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著者: 久世 光彦 定価: 価格:→¥ 749 | 結局、久世さんは、何を選んだのだろう? ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 雑誌「諸君」の連載で、毎月、彼の好きな歌を通して思い出を語ったり、歌の解説をされていた。知っている曲もあれば、知らない曲もあったが、知らない曲のお話でも楽しく読めた。 最初は、数曲を選ぶのかと思ったら、そうではなく、延々と続いて、「久世さん、そのときになったら大変じゃない?」と老婆心に思ったものである。 ま、題名は、ちょいとセンセーショナルにして、自分の好きな歌に関連したエッセイをお書きになったとは思うが。 私は、決めております。 Beatlesの「In my Life」 |
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触れもせで―向田邦子との二十年 |
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著者: 久世 光彦 定価: 価格:→¥ 1 | 触れもせで ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 「おしゃれ泥棒」の中で、向田邦子は、他人の幸せだけは奪えなかったと書かれている。しかし、彼女の感受性なら、自分と他人の幸せの狭間で、深く悩んだはずである。だから、「身代わり観音の中」で「・・死にたいと思いつめた覚えもなく、人を呪う不幸も味わわず・・」と彼女が書ていると言われても私は信じない。きっと、神様に「そんなに辛いならこっちにおいで」と招いてもらって、初めてその悩みから解放されたのであろう。この本は、向田邦子の「表現」をそのまま紹介しながらも、彼女の「真実」を確実に、ある意味では容赦なく、しかし久世氏一流の暖かさをもって、読者に提供している。彼女の「真実=本心」に接して胸が詰まったところが、私には20箇所もあった。五つ星の所以である。 清々しい読後感。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 気弱で可愛くてちょっと不良の弟と、自分の哀しみはしっかり胸に畳んで颯爽と生きる姉。<br>久世さんと向田さんの関係がそんなふうに見えました。<br>時間には正確な向田さんが、久世さんとの約束のときだけ平気で遅刻するエピソードもそれだけ気を許してたんだなあと思ったし、向田さんの快活な表情の裏に隠された孤独の影を見つめる久世さんの暖かい眼差しにも感動しました。<br>二人の間には恋愛感情のかけらもなかった。と書いてありましたが、そういったものを超えた、深いところで通じ合ってる素晴らしい関係があったのだろうと思います。<br>向田さんとの思い出も、二人が少年少女時代を過ごした昭和十年代の思い出もどちらも清々しくて暖かい気持ちにさせてくれる、素敵なエッセイ集です。 |
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むかし卓袱台があったころ (ちくま文庫) |
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著者: 久世 光彦 定価: 価格:→¥ 145 | 2006年3月に亡くなられた名演出家で作家の久世光彦さんの名エッセイ集です ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 冒頭に書かれている「願わくば畳の上で」では、死に場所にこだわり、どのように亡くなりたいかが記されています。 「新聞の死亡記事を拾ってみたって、(少し略)申し合わせたように<心不全のため・・・都内の病院で>である。だから、たまに、<杉並区の自宅で>などと書いてあると、余計なお世話だがホッとする。しかし、そんな死に方もいまや僥倖のようなもので、(少し略)倒れれば、ものの五分で救急車が飛んでくる。嫌でも病院へ運ばれる。(少し略)家は、死に場所ではなくなってしまったのである。」 この文章を読みながら、世田谷区の自宅で亡くなられた久世さんはそう言う意味では本望だったでしょうね。久世さんの思いが通じたかのような、死に様だと言えると思います。突然の死が僥倖だったかどうかは分かりませんが、不思議ともいえるご自身の最期を演出されたわけで、名演出家の凄みすら感じました。 後半のエッセイでは、若き日の大江健三郎さんとの交友録も記されており、文章の巧みさと相俟って一気に読みました。昭和という懐かしい町や生活を、まるでドラマで再現するかのように記されたこれらの無駄のない文章は、その持っている知性と鋭い感性とをまるで万華鏡のような輝きを持つ文章として綴られていました。 久世さんは、森繁久弥さんの聴き取り書きの「大遺言書」を連載中でした。図らずもご本人の方が先に亡くなられたわけです。人生って不思議なものですね。 |
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甘口少年辛口少女 (Wings comics) |
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著者: 久世 番子 定価: 価格:→¥ 1 | 泣かせられました ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 番子さんの作品はこれまで「暴れん坊本屋さんシリーズ」しか読んでいなかったのですが、この短編集「甘口少年辛口少女」を読んで、並外れたストーリーテラーを感じました。 現代の親子問題、いじめ、命の重さ…その切り口の鋭さと、話のまとめ方の上手さはたぐいまれのないものをひしひしと感じさせます。 相当の読書量あってこその、人間描写でしょう。 ギャグマンガ家としての番子さんしか知らないひとに、真っ先に読んでほしい一冊です。 隠れた代表作でしょう、これは!! 爽やかな作品 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 同作家の「暴れん坊本屋さん」を読んでからこの漫画を読んだので、 どんな話かちょっと不安になりながら読みました。 それでもちゃんと楽しめました。 恋愛の部分はしつこくなり過ぎずに、スッキリと読めます。 一話読みきりなのに過不足なく描かれています。 私は最後の「カレンダー」が好きです。感動しますよ。 読み終わるとあったかい気持ちになれます。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 実録本屋さんマンガ「暴れん坊本屋さん」を描いた<br>久世番子さんの最新コミックです。<p>巷では「暴れん坊本屋さん」が売れまくってますが<br>本当の番子さんはハートウォーミングな作品を描く<br>少女漫画家なんですよー!!<p>親子関係だったり友人関係だったり、<br>どの作品の主人公も悩みを抱えながら<br>それと向き合うことで少しずつ成長していきます。<p>読み終わった後きっと少しだけ<br>心がほわっと暖かくなると思います。<p>エッセイで番子さんを知った人は<br>この短篇集も読んでみてください。 |
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ダニー・ボーイ |
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著者: 久世 光彦 定価: 価格:→ | |
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