一九三四年冬―乱歩 (新潮文庫) |
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著者: 久世 光彦 定価: 価格:→¥ 1 | この独特の雰囲気がいい ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 久世さんの作品の中では一番好きです。 どれも独特の雰囲気がありますが、中でもこれはイイです。 懐古趣味的で、乱歩の世界の濃密なエロティシズムと差し色のようなグロテスク。 美青年に気を引かれる中年男、という部分は少し「ベニスに死す」を彷彿とさせ、 またあるときは美女に目移りし、ホテルの隣の部屋に怪奇的妄想を抱いたりする、 スランプで情緒不安定になっている乱歩の、外人向けホテルに逃避中の数日間(?)を描いています。 また、そんな生活から生み出される妄想を昇華したような小説が、 作中作で全部読めるんですが、これは乱歩っぽいといえば乱歩っぽいんですが、 何かもっとこう・・・熟れた桃の中にどっぷり入ってめくるめく陶酔に酔っ払ったような感じです。 アクがあってくせになるタイプの本です。私はめったに読み返しはしないのですが、 これはときどき読み返してしまいます。雰囲気にひたりたい時に。 乱歩への深い愛情の賜物 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 1934年、乱歩は新聞に連載していた小説「悪霊」を突然自分の都合で打ち切るという醜態を世間に晒し、数ヶ月間姿を隠していた。打ち切りの理由は「構想の未熟」であったと言う(乱歩の構想は「アクロイド」だったらしい)。本作はその空白の期間を作者があり余る想像力で補い、乱歩のそして時代の様子を描いたもの。乱歩に対する作者の愛情がヒシヒシと伝わる。 乱歩は友人に紹介されたホテルに泊まり新作を書こうとする。ところが、このホテルが怪しいのだ。ホテルの雰囲気自身が怪しいし、美青年のボーイ、謎の麗人、その他の怪しい宿泊客等、いかにも乱歩好みの状況だ。この状況に押されるように、乱歩は新作(勿論作者の作中作)を書き始める。その名は「梔子姫」。 物語は、乱歩が数々の謎に満ちた出来事に刺激を受けながら、この「梔子姫」を書き上げるまでを描く。この作中作は素晴らしい出来で、エロティシズムに溢れた怪異譚の傑作。乱歩自身の作品に優るとも劣らない幻想的作品だ。そして、最後に仕掛けが用意してある全体の構想も見事の一言に尽きる。 戦前の東京の様子・雰囲気も見事に描かれ、作者の研究ぶりが窺がえる。乱歩への愛情が産んだ乱歩ファンへの最高のプレゼントであり、構成も確かな耽美小説の傑作。 中年男の官能に静かな火をともす ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 乱歩についての作家論的な,それこそトリビアルなまでの取材がまずこの本を面白くしています.乱歩のいるホテルがまさにそこに足を踏み入れたように,そこの空気に包み込まれるように描かれています.それ以上に面白いのは,40歳の乱歩という中年男のいやらしさ,ねちっこさ,そして夢見がちな少年らしさという生理が,まるで目の前の禿頭をなで回すようにありありと実在感をもって描かれていることです.作中作「梔子姫くちなしひめ」はこの生理が生み出した宝石です.TVのお仕事についての高名が歴史に埋もれても,この本は語られ続けるでしょう. |
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桃 (中公文庫) |
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著者: 久世 光彦 定価: 価格:→¥ 135 | 桃の薫りが・・・ ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 果汁をじゅるじゅるしたたらせる程に濃密に熟れた桃の 薫りが、いずれの短編からも読んでて漂って来る。 この作品を読んで、「桃」という果物、「桃」という漢字自体に 色気を感じてしまうようになった。 |
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触れもせで―向田邦子との二十年 (講談社文庫) |
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著者: 久世 光彦 定価: 価格:→ | 触れもせで ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 「おしゃれ泥棒」の中で、向田邦子は、他人の幸せだけは奪えなかったと書かれている。しかし、彼女の感受性なら、自分と他人の幸せの狭間で、深く悩んだはずである。だから、「身代わり観音の中」で「・・死にたいと思いつめた覚えもなく、人を呪う不幸も味わわず・・」と彼女が書ていると言われても私は信じない。きっと、神様に「そんなに辛いならこっちにおいで」と招いてもらって、初めてその悩みから解放されたのであろう。この本は、向田邦子の「表現」をそのまま紹介しながらも、彼女の「真実」を確実に、ある意味では容赦なく、しかし久世氏一流の暖かさをもって、読者に提供している。彼女の「真実=本心」に接して胸が詰まったところが、私には20箇所もあった。五つ星の所以である。 清々しい読後感。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 気弱で可愛くてちょっと不良の弟と、自分の哀しみはしっかり胸に畳んで颯爽と生きる姉。<br>久世さんと向田さんの関係がそんなふうに見えました。<br>時間には正確な向田さんが、久世さんとの約束のときだけ平気で遅刻するエピソードもそれだけ気を許してたんだなあと思ったし、向田さんの快活な表情の裏に隠された孤独の影を見つめる久世さんの暖かい眼差しにも感動しました。<br>二人の間には恋愛感情のかけらもなかった。と書いてありましたが、そういったものを超えた、深いところで通じ合ってる素晴らしい関係があったのだろうと思います。<br>向田さんとの思い出も、二人が少年少女時代を過ごした昭和十年代の思い出もどちらも清々しくて暖かい気持ちにさせてくれる、素敵なエッセイ集です。 |
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ネーム9 既製 久世 |
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製作: シャチハタ 定価: 価格:→¥ 1,305 | |
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シャチハタ ブラック11 既製 久世 XL-11 0938クゼ |
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製作: シャチハタ 定価: | |
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シャチハタ ネーム9【久世】既製 XL-9 0938クゼ |
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製作: シャチハタ 定価: | |
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