ノモンハン戦車戦―ロシアの発掘資料から検証するソ連軍対関東軍の封印された戦い (独ソ戦車戦シリーズ) |
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著者: マクシム コロミーエツ,鈴木 邦宏 定価: 価格:→¥ 2,200 | 写真見るだけでも価値あり ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ノモンハン戦は鉄で攻めてくるソ連軍に対し日本軍が肉弾で戦った無謀な戦という<br>イメージしか日本ではないが、冷静に数字で内容を語ってくれる新鮮な本。<br>いくらなんでもソ連軍に損害がなかったとは思ってなかったが、想像以上に<br>物質的にも精神的にもソ連軍側に損害があり、驚く。<br>またジューコフ将軍の登場もかなり政治的意味合いがある等新たな話題も多い。<br>でもなんといっても一番の見所は写真。<br>この戦の写真がこれだけ一度に見られるのはこれが初めてではないのか。<br>今まで日本の作家が文章だけで書いていたものをビジュアルで見られるというのは<br>やはり価値あると思います。 日ソ戦の真実は。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ノモンハンの戦い<br>それは、押し寄せるソ連重戦車群に対し、肉弾をもって突撃し全滅していく関東軍兵士達、その教訓を生かせず無謀な太平洋戦争に突入してゆく陸軍指導部達が今までのイメージでした。<br>ロシア人の著者が、ソビエト、日本側の資料を基に戦場の真実を描こうとした本です。<br>地上戦それも戦車戦中心で有るが、両軍の人員、装備、損害を詳細な<br>リストで示されると、人員ではソ連軍の損害が日本軍を上回ることや<br>戦車装甲車でソ連側に400両近い損害が有る事を見てゆくと日本兵士の勇戦敢闘が目に見えるようだ。<br>いわゆる火炎瓶が余り効果を上げていない事や、高射機関砲が有力な対戦車兵器であった等興味を引く事も述べられています。<br>日本側の勝利で有ったと言われてきた航空戦に触れられていない事や<br>兵士の肉声が実際は殆ど紹介されていない事など不満もありますが、詳細な数字の羅列に真の戦いを読み取る事が出来ます。<br>また写真は、宣伝色の少ない初出のもの多くこの本の価値を高めています。<p>結局は、多くの損害を出して得る所の無かった戦いですが、ノモンハン戦の新たな見方を考えさせてくれる良書です。<br>ノモンハン戦の全貌を描いた本も合わせて読まれるとより理解できると思います。 |
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新現代独和辞典 |
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著者: なし 定価: ¥ 4,410 | やっと再版! ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ながらく品切れになっていたようですが、やっと再版してくれました。 「新装版」となってますが、前に出ていた「普及版」と中身は同じのようです。 5〜6万語クラスの辞書では物足りず、かといって小学館独和ではでかすぎるという中級者には手頃だと思います。 新正書法に対応してないのは難ですが、逆に言えば旧正書法で書かれた原書などを読むには役立つと思います。 ちなみに編者のシンチンゲルは三島由紀夫にドイツ語を教えていた人だそうです。 |
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激辛数独 4 (4) |
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著者: なし 定価: 価格:→¥ 548 | |
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ニッポンの公文、ドイツの教育に出会う |
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著者: フックス 真理子 定価: 価格:→¥ 790 | ドイツの教育ってどんな? ![]() ![]() ![]() 公文式については、なんとなく知っていたが こうして指導の肝の部分について書かれているものを読むと 子どもたちにドリルをやらせて見張っているだけではないことがよくわかった。 また、ドイツの教育がどんな感じかという部分が 国民性にまで言及して書かれていて興味深かった。 こんな先生が学校にいれば・・ ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 大変読みやすい本でした。<br>著者である先生が 教育そのものをこんなにも追求し勉強されていることにまず脱帽致しました。そして このような先生が実際の教育現場(学校)にいてくださればいいのにな・・としみじみ思いました。<br>我が家の息子は諸事情があって公文を去り 塾に行って受験の為の勉強を強いられる毎日。テストでいい点数を取る為に やたら模範的な解答を要求されたり とにかく詰め込んで覚えた者が勝ちの世界。<br>それが勉強・・と子供は思っていますし その事が別に体に悪いことではないし 日本の受験システムがそうなっている以上 ただ見守るしかない毎日ですが・・本当は そんな勉強をさせたいわけではなく日々悶々としています。<br>どこの国の教育にも一長一短あるわけで その中でベストな環境を子供に提供するのが親の務めだと自分を戒め 日々教育事情には敏感になり私も頑張りたいと思います。 単なる教育論ではない ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 先般、OECDの学習到達度調査の調査結果が公表され、日本の学力低下傾向が問題になったことは記憶に新しい。「いつのまにかドイツが日本に、日本がドイツに近づいてきている。」と著者は言う。その一方で「たった一人でも反対の出来る人間を育てる教育の肯定的な面を日本は学んでいない。」と。<br>異国の地で「型」を通して自己研鑽を行う典型的且つ伝統的日本的教育の現場から、日独双方の教育方法、長所短所が、生き生きとした著者の目を通して語られる。<br>この本のもう一つのテーマは共生である。共に生きる事であり、弱肉強食社会の対極にある。単なる教育論でなく、双方の文化と、近来の変遷が理解できる一冊である。 |
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ドイツ名詩選 (岩波文庫) |
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著者: なし 定価: 価格:→¥ 80 | お得な1冊だとおもいます。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 読んだのは、ドイツの詩に興味を持ち始めたばかりのころです。<br>ツェランの「死のフーガ」を知ったのはこの本でした。<br>繰り替えされるフレーズと途切れることのない言葉たちが、詩のなかのイメージをもつれるように心に入り込ませてくる感覚は衝撃的で、たいへん印象に残りました。<p>様々な詩人の作品が収録されているので、新たな詩、本へとつながる、よい出会いの場だとおもいます。<br>読み応えのあるお得な1冊です。 ドイツ文学・哲学関係の人は必携 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ドイツの代表的な詩が網羅された、非常にお得な本。ドイツ語原文と日本語訳が見開きで対訳されているので、ドイツ語を少しでも学んだ人ならその響きまで味わえます。とりわけゲーテの代表的な詩の一つ『旅人の夜の歌』は、是非ドイツ語原文を(単語の意味がわからなくても)音読してみて欲しい。非常に短い詩だが彼の天才ぶりを肌で感じられる最高傑作の一つです。またシラー、ハイネ、ホフマンスタール、リルケなど代表的詩人も当然収録されている一方で、一番初めの詩は『若きウェルテルの悩み』のなかでも言及されているクロプシュトックの詩であり、またメーリケの、<br>「美しいものはしかし、そのもののうちで浄福にかがやくのだ」<p>という有名な一節が含まれた詩も収録されているなど、この一冊でドイツ詩のかなりの範囲を網羅しています。唯一の疑問はヘッセの詩がなぜか『曠原の狼 (Steppenwolf)』であることです。(この詩が収録されているヘッセの小説『荒野のおおかみ』はお薦めだが、詩単体としては彼の『霧の中』などを収めるべきでは?と思います。)<p>そして戦後ドイツ最大の詩人であるツェランの代表作『死のフーガ』、『賛歌(Psalm)』などが6編入っているのが最も注目に値します。彼の詩が文庫で読めるのはこの本だけです。また最近やっと岩波文庫で詩集が出たばかりのドイツ最大の詩人の一人、ヘルダーリンの代表作も収められています(『生のなかば』はとても素晴らしい作品です)。ヘルダーリンについてはハイデガー、ベンヤミン、アドルノ、ドゥルーズなどが最大級の賞賛をしており、またツェランについても同様でハイデガーやデリダらが一冊の本を書いているほどなので、それらの哲学に興味のある人にも非常にお薦めします。もっとも、そのような難しいことを考えずとも、気軽に手にとって、そして様々な人の作品の世界を是非感じ取って欲しい、非常にお薦めの本です。 ドイツ語の詩はどのようなものか。 ![]() ![]() ![]() ![]() 18〜20世紀にドイツ語で書かれた詩が82編集められています。左ページにドイツ語、右ページに日本語訳が載っていて、行もきちんと対応しているので、見やすいです。所々に脚注もついていて、巻末には詩人についての説明が数行ずつですが載っています。<p>有名なゲーテやハイネなどの詩は多く収録されていて、ケストナーやヘッセなどは一編ずつ、と偏りがあるのですが、これは業績や作品の量からいって、仕方のないことでしょうか。それでも一応38人の詩が読めて、コンパクトな文庫で、とても良いと思います。 |
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ナチ・ドイツと言語―ヒトラー演説から民衆の悪夢まで (岩波新書 新赤版 (792)) |
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著者: 宮田 光雄 定価: 価格:→¥ 184 | 宣伝・言語の方法論 ![]() ![]() ![]() ナチスドイツの宣伝方法が詳細に述べられています。 ヒトラーの言葉に多くバイブルからの引用があることや、リーフェンシュタールの映像まで。 その方法は圧巻です! ただ「独裁に対する一義的判断を下すこと」を推奨していると とられるような表現があるのも確かです。(P89) 多くの未邦訳書も紹介してあり、迫力は十分。普通に読んでも十二分に楽しめる内容です。ぜひおすすめします。 浮かび上がるユートピア ![]() ![]() ![]() ![]() 結局のところ、ナチズムやヒトラー神話というのは大衆に夢を見させて幻惑させるユートピア思想だったように思います。 堅実で真面目な議会制民主主義なんか大衆からしたら面白くもなんともありません。 まるで神のような偉大なヒトラーの独裁政治の方が、もっとずっとワクワクできます。 譲歩や妥協を繰り返す周辺諸国との協調外交より、自分勝手な生存権確保のための侵略の方が夢を見れるでしょう。 冷静に考えればそんな馬鹿な!としか言いようがない、ユダヤ人への最終的解決策も一部の人にとってはユートピアの実現に思えたのでしょう。 政治においては、ひたすら退屈でつまらない現実主義に徹するのが一番良いのかもしれません。 夢を見させてくれる政治家や宗教家などは危険度マックスなのです。 ナチズムもマルクス主義も人種主義も個人崇拝も、夢をみさせてくれる悪魔の誘惑です。感情でついていくと、最終的には破滅しちゃいます。 歴史を教訓にして、つまらないなあと退屈しつつ、国会中継なんかを眺めましょう。 ナチス支配下におけるドイツの言語空間を考察 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ナチス現象を「言語」を通して分析する。本書における「言語」は記号論的な意味に拡張されているので、映像や夢までが扱われている。ヒトラーの演説、ナチスのプロパガンダや儀式、レニ・リーフェンシュタールの映画、民衆のジョークなどは当然分析対象になるだろうが、ユニークなのは、この体制に生きた人が見た夢まで「深層の言語」として照明が当てられている点である。最終章のナチ協力者、抵抗者、ユダヤ人、一般民衆、そしてヒトラーに唯一面と向かって口論した牧師が見た「悪夢」の分析が著者がもっとも力を入れた部分だと思われる。この方法は、例えば現在ナチス体制に酷似する北朝鮮に生きる人々の「本音」を探り出すことにも適用できるかもしれない。またブッシュ政権のプロパガンダに躍らせらる米国人や、どちらかというと弛緩している日本社会に生きる我々の見る夢さえ「深層の言語」とみなせば、本書の方法は、かなり広い視座を持つことになる。 |
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ドイツの市民自治体-市民社会を強くする方法 (CIVICS 市民政治4) (CIVICS市民政治) |
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著者: 坪郷 實 定価: ¥ 1,050 | |
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ドイツ参謀本部 (中公文庫) |
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著者: 渡部 昇一 定価: 価格:→¥ 1 | 剽窃だけどまあいっか ![]() ![]() ![]() 軍事専門家の間では悪い意味で有名な書。一応参考文献に挙げられている中の一書と記述内容構成がほとんど一緒。原著持ってるんで判ります。けど、一般の人が読むには適してるかなと思うので星三つお情けであげます。物書きとして最低のこの事実を知ってからこの人自体に信をおけなくなりましたけど。 これぞ「教訓」としての歴史 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 僅々200ページ余りのこの本に、ある組織の300年の歴史が詰まっています。そしてその歴史は、明確な因果関係を示しています。「なぜドイツ帝国は第一次大戦に突入したのか」、「なぜヒトラーは台頭し得たのか」、……それらの問いに対する答えがこの本にはあります。<p>「戦争の過ちを繰り返してはいけない」という言葉はよく耳にします。しかし今の日本には、「ではなぜ戦争は起きたのか」、「今後それを防ぐためにはどうしたら良いのか」を考える材料が、かなり不足しているように思います。<p>その意味で、この本は大変貴重な一冊であると言えるでしょう。 |
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ドイツ流 暮らし上手になる習慣 世界一無駄のない国に学ぶ (知恵の森文庫) |
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著者: 沖 幸子 定価: 価格:→¥ 99 | 好きです。沖さん ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() この方の本、ホント好きです。 今回も軽〜く、あっと言う間に 読み終わりました。 なんだかこの方の人格?性格? が解ってきたような気がします。 何冊読んでも同じような内容なんですが、 読んでて微笑ましく思えます。 ドイツとニッポンの違いが最もわかりやすく見える本 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() このシリーズの他2冊も持っているんですが、今回の本が一番面白かったかもしれません。 キャンドルやランプの楽しみ方とその合理性、ドイツ人の「おしゃれ」の考え方など、 カッコよく見えるからやるというのではなく、意味があることを楽しみながらやるというドイツ人気質。 とても参考になりました。 その他、ドイツで仮装パーティに浴衣を着ていき、友人にプレゼントした思い出など、 沖さんならではのほっとするようなエピソードも楽しめます。 |
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現代ドイツ―統一後の知的軌跡 (岩波新書) |
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著者: 三島 憲一 定価: 価格:→¥ 150 | アウトプットの背後にあるもの ![]() ![]() ![]() 「国際政治における決定事項を判断する際、その背後で交わされる議論、 あるいはその組み立てを見ていないと理解を誤る」と述べる筆者は、 両独統一、新国籍法、コソボ空爆などの諸事項を取り上げたうえで、 その背後にあった(ドイツ)知識人たちの議論を中立的に紹介している。 因) EUによる旧ユーゴからのクロアチア、スロヴェニアの独立承認 果) ユーゴ内戦の悪化ならびにドイツ外相の辞任 例えば上記のような因と果について、 なぜドイツ主導による性急な承認を進めざるを得なかったのか、 そして内戦悪化の背景にはどのような「誤り」があったのか、 という部分を事実と往時の議論を元に検証するといった具合である。 本書は著者も述べるとおり思想の次元に大きく関わる内容となっており、 「歴史の検証」そのものが主たる目的ではない点に注意が必要である。 その意味では戦後ドイツ史をある程度理解したうえで本書に取り組めば、 「後世の視点からみる歴史」へ「往時の議論背景」という新たなが視座が加わり、 読者の知識幅も大きく広がることにつながるのではないだろうか。 ドイツにおける"歴史の見直し"とハーバーマス ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 単純化して云えば、この本の構成はドイツ統一後の文化的・社会的論争をハーバーマスの表明した懸念を中心に見ていく、というもの。三島さんによると、ドイツにおけるリベラル・レフトの特長はハーバーマスも含めてアメリカ寄りであるということ。そこが他のヨーロッパの知識人たちとは異なる点だというが、なるほどと思った。ハーバーマスが「生活水準の格差ラインをエルベ河からオーデル=ナイセ河に移すだけ」と評した統一は進むが、「東の建設 Aufbau Ost」に1兆マルク(60〜70兆円)をつぎ込んでも東ドイツの失業問題は減らず、現在でも毎年600億ユーロ(8兆4000億円)がたいした効果もないのに旧東ドイツ地区に垂れ流されているという(p.40)。そして、一部を除いて上向かない経済は、東ドイツにもネオナチを生みだし、カネはドイツ人にために使え!ということで、トルコ系や他の地域からの難民への襲撃事件が発生する。 スキンヘッズは主としてドイツ駐留イギリス軍の兵士を経由してドイツに流れ込み、「リベラルかつ適度にレフトであることは、皮肉にも社会的上昇の資格証明ともなっていた」社会の知的・文化的体制に反抗するという構図も生まれてくる。94年に定年退官するときフランクフルト大学では「ハーバーマスよ、お前はこの国でネーションという言葉を悪い言葉にして、この国をお前好みに合わせたけど、もう終わり。お前の好みの大学ももうなくなるよ。大学は右翼の巣になるよ」というビラがまかれたという(p.81-)。そしてイスラエルに対しても「パレスチナ人迫害をやっているからお互いさまだ」というような発言を有力政治家メレマンなども行うようになっていった(p.198-)という。 1990年からのドイツ社会思潮をサーフィン ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 統一以後のドイツの思想史です。著者の考える思想は、官や特定団体、或いは一人の著名学者のそれではなく、様々な個人の意見が出される公共圏で生まれるものです。これを抽出するために、アクチュアルな問題に識者が寄稿した論文が載った雑誌、新聞から現代評論の書籍に至るまで幅広くサーフィンされています。 クリップされている問題は、1990年から2005年の間に起こったドイツの内政・外交問題、国を越えたEU問題などです。壁崩壊から統一までの問題、統一後のナショナリズムへの回帰問題、難民や条約労働者の増加とネオナチの問題、この間に起こった湾岸戦争、ユーゴ内戦、アフガン戦争などへの外交姿勢の問題などで、正に遺漏なしです。これらに発言した様々な立場の意見を微妙なニュアンスまで通常の現代史よりは、一桁細かく紹介しており、楽しく読めます。特にドイツ左派が米の左派に傾倒している話は、興味を惹かれました。どの項目でも、諸説が出された後に、中庸で正しい事しか言わない神様のようにハバーマスが引用されています。 最後に今後のヨーロッパのあり方について、そのハバーマスと死ぬ直前のデリダとの意見の一致が見られたこと。イラク戦争への反対時に個別国家を越えた、個人からなるヨーロッパ的公共圏の誕生の兆しが見えた事が述べられています。カントの言った世界市民への一歩と評価されうるとのことです。これは著者も言うとおり、今の所はあくまで希望のようです。 日本も、ドイツと同じ単一民族から生まれた国家で、問題は全てパラレルです。しかしドイツと比べると、日本は、どれも論理的にはっきりした判断に基づいて政治的外交的な行動をしているのではなく、思想の問題として、全が先送りになっています。デリダではないが、今の自己自身に固着せずに、自己以外のものへ向かって前身するような姿勢が無いのは、問題だと思いました。 |
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